第1回 月山山麓ウルトラマラソン 完走記
2023年7月9日
第1回 月山山麓ウルトラマラソン 75km 走ってきました
大会開催の情報を知った時は 月山山麓って坂しかないんだろうな… とゾッとしましたが…
地元 山形 で 記念すべき第1回大会 … 坂苦手でも とりあえず走りますよね 笑
主催は プロトレイルランナー 奥宮俊祐 さんが代表の FunTrails さんの主催
ロードのウルトラマラソンですが… 場所が場所… 主催が主催…
コースが発表されたら予想を超える坂のだらけ… やはりただものではない大会でした
前日までの天気が嘘のようにスタート時点では快晴に近い天気…
■ スタート 志津温泉 〜 A1 レストラン花笠 6km(ラップ1)
ところどころ 10%にもなる坂を5km以上も駆け下ります
調子に乗ってドカドカ走ると膝や大腿を痛めてしまいそうで… 冷静にヒタヒタと降りました
A1 レストラン花笠では まんじゅう・バナナ をもらって食べて 1分半の滞在で先に進みました
■ A1 〜 A2 大井沢温泉 湯ったり館 15km(ラップ3)
月山湖を過ぎるとアップダウンが始まります
コース図の高低表には反映されないような細かなアップダウンの連続…
その坂の一つ一つがまぁまぁの傾斜…
序盤に疲労しては足が保たないので上り坂に自信のない私は早速パワーウォーク
寒河江川まできて橋の上で川風が… ない…
既に暑くて発汗が多く心拍も高め… エイドまで少しのところで比較的フラットですが… 心拍と発汗を抑えるのに走り歩きで様子を見ながら先へと進みました
A2 大井沢温泉 湯ったり館 ではお蕎麦とグレープフルーツをいただきました
蕎麦つゆの塩っぱ味が発汗した体に染み渡ります
朝からお腹の調子がよくなく 家から会場に向かうまでもコンビニに何度も寄ってトイレをお借りして… 会場でもスタート前にトイレに寄って… ここでも… 朝から何回目の便意だっただろうか… これだけ便意が多いと脱水症状になりやすいので水分摂取もチビチビとしっかり… で またお腹が緩くなる… そんな悪循環な状態で進んでいました
最初関門は 25分前に到着し 5分ほどの滞在で出発しました…
■ A2 〜 A3 大井沢トンネル入口前 22.7km (ラップ5)
パラパラと雨が降り始め 急な坂を登り始める…
もちろんパワーウォーク… 頑張って走って登る人ともそう差は開かない…
パラパラの雨が次第に雨足が強くなって ザーザー降り…
メンタルやられそうですが 私には嬉しい雨でした…
既に発汗も落ち着いてきたのですが 体内に熱が籠るような感覚があり 吐く息が熱い…
強い雨に打たれオーバーヒートになるのを ギリギリのところで免れていたと思います
A3 大井沢トンネル入口前 では地元の知り合いと Twitter でやりとりしていた方が担当でしばしおしゃべり… スタートから持っていた経口補水液が空になったので ボトルに水を補充して SUPER MEDALIST を溶かして先に進みました
※ エイド滞在 5分ほどでした
■ A3 〜 A4 柳川温泉 30.9km (ラップ7)
大井沢トンネルは緩やかな上り… ライトを点灯させるも1500mもあるトンネルは真っ暗で走ると危ないので無理せず歩く… 歩道は狭く後ろから走ってくる選手がいるので車道に出て車の音に注意しながら進みました
トンネルを抜けると一気の下り坂…
上ってきた坂の傾斜なんて比較にならないくらいの急勾配で 走り続けていると膝腰に響きそうで… ちょいちょい歩きを挟んで負荷の蓄積を逃しながら進みます
※ 以前 峠越えのジャーニーランで下りを一生懸命走ったら足パンクして その先 走れなくなった経験あり 勢いに任せて下り切りたい気持ちを抑えて 適度に歩きを挟むようになりました
途中 滝みたいに湧き水が溢れていることろがあって 顔を洗ったり 腕や首にかけて 体にこもった熱を冷やすようにしました
雨降っていても 湿気で籠る熱のケアて大切だな… と改めて感じました
坂を下り切ると山間部の集落をつなぐアップダウンのワインディングロード…
一気に数百メートル駆け下りた里は盆地特有の暑さが籠る感じで またしても暑さにやられてヘロヘロになるだいぶ歩きはしたが 許容範囲内のペースは維持できていました
エイドでは 玉こんにゃくを2玉とラフランスのゼリーをいただきました
この区間で手元のボトルは空にしてしまったので 再度 水を補充して経口補水パウダーを溶かしました
ここではトイレにも寄ったので10分弱の滞在時間で先に進みました
■ A4 〜 A5 十八才道の駅 39.2km (ラップ9)
何気に この区間が一番キツかった…
比較的 平坦なコースですが なだらかな アップダウンは相変わらず…
しばらく降り続いていた雨も止み 時間の経過とともに蒸し暑さがMAX…
途中 自動販売機で冷たいアクエリアスを買って一気に飲み干すくらい体はカラカラに乾いていました
半分以上歩いたのだろうか…この時点で8:24/kmまでペースが落ちているのは正直まずないです
若干 フラフラになりながら ようやくエイドに到着できました
ここのエイドスタッフは地元山形の勝手知ったるメンバーたち
「待ってたよ〜」「大丈夫〜?」の声かけに…「キツい」「暑い」「フラフラする」と返すので精一杯… 「被り水ありますよ」と聞いて 関門到着のチェックをして 被り水コーナーへ直行…
ホースから頭・後頭部に水をかけてもらう…
少しは色々考える思考が戻ってきて 今 何をするのか整理して考える…
ここのエイドはドロップバッグのポイントでもあるので自分で用意した補給食を摂ることができ、まずは ボディーメンテのゼリーを一気に飲み込む… 続いて おむすび 2つ… と思うも 食欲がなく おむすびには手が出ない… とりあえず 胃薬を飲んで… サプリや携行用の魚肉ソーセージ、無印のバーム等々をザックのポケットに詰め込み、予めOS-1を入れてあったボトルを持ち替え、Tシャツとキャップだけを乾いたものに変え その時できる最低限の作業でリスタート(エイド滞在 13分)
ここに友達が応援に駆けつけてくれていた…
レインボーのアフロ、カオナシ、プーさん改めミッキー… 時間に追われ 体調悪く かけられた言葉にジョークで返す余裕もなく … GoProも撮影していたつもりが起動しておらず… 私のYoutubeへの出演もなし(映りたいて言ってくれる友達けっこう多い 笑)… 本当 申し訳なかったです
■ A5 〜 A6 野口沢公園 42.5km (ラップ11)
A5 から3kmちょっとでまたエイド… 個人的に「なぜこの距離で???」とコースが発表された時は思いましたが 体調良くないこの時はありがたかった
ここのスタッフは埼玉のジャーニーラン仲間でした
「待ってたよ〜」
おしゃべりしたいものの 忙しそうにしていたのと想定よりもだいぶペースを落としているため ササっと済ませ 先を急ぐ(エイド滞在 2分)
■ A6 〜 A7 かわどい亭 49.7km (ラップ13)
A4で飲んだ胃薬が効いてきたのか 少しだけ食欲が戻ってきて 魚肉ソーセージを齧りながら ゆっくりと走り歩きで進む…
2kmほどで セブンイレブン… ここでトイレを借りて ロックアイスを買う…
その先は 前の週にツールドさくらんぼ で越えた峠道を登り続ける… もちろん歩きになるので その時間を無駄にはしないでリカバリーに努める…
持ち歩いていたジップ付きのポリ袋に氷を小分けに入れる…
それを額や頸動脈、後頭部に変わるがわる押し当て全身を冷やす… 特に頸動脈を冷やすと血の流れで体全体を冷却することができる…
氷で体を冷やしながらも峠を登る足の歩みは止めない… 早歩きは得意な方で想定外のコンビニへの立ち寄り時間も含め 想定のペースで進めたのは回復してきている証だと思った
余った氷は落ちてきたランナーさん(私のペースが上がってきている)に「手で握っているだけで体を冷やして少しは回復しますよ」と渡し 追い越し 更に登る…
峠の手前で左に折れる… 更に登る… いじめか…笑
ようやく峠のピークを過ぎるとゆっくりと走り出す
上りも長ければ 下りも長い… それぞれ2km以上あるだろうか?
下り切るとすぐエイドなので ここは頑張って走る…
休憩・休足はエイドで時間を取ればいい…
下り坂を頑張ったおかげで 目標の 9:00/km ペースで峠をこなせた
A7 に到着…
快調に先を進んでいた友達がいた… 初めての距離の大会で足が動かなくなってしまったようだ
まずは被り水で体を冷やし サプリ等でコンディションを整える
ここのエイドは牛すじカレーライス… 前半 調子を崩していた体調も回復しているようで… 美味しくいただく… お代わりもお願いしたいとこでしたが 腹の調子が悪かったスタート時点のことを思い出し 1杯だけでやめておくが ここでご飯とカレーを食べれたのは大きかった
もうゴールタイムどうこう言える状況でもないので 確実に前に進む方法を模索しながら 時間内完走 だけを念頭に足が完全に潰れないよう 友達と一緒に進むことにする
(エイド滞在時間 11分)
■ A7 〜 A8 西川町スノーステーション 57.6km (ラップ15)
50km 通過が 7時間03分…
戦前 完走するのに最低限のレースプランを 50km = 7時間… 上り坂が続く 後半25km を5時間かけて歩くつもり… をギリギリ完走するためのプランと想定していた
友達と一緒… カレーライスを食べた後ですので腹ごなしでおしゃべりしながら歩く…
寒河江川を越えるといよいよ上り基調のコースが始まります
25kmを5時間かけて歩く… というのは極端な例え… 全てを歩くつもりはない
エイドで休憩もするし トイレにも行きたくなるだろう…
走れるところは走りたい… けど 25kmも上る… 足が保つはずがない… では どうする?
目標を決めて走って進み 疲れる前に歩く… 歩きどおしにならないように目標を決めて歩く… そして また目標を決めて走る… これを繰り返してリズムを作る…
途中 昔ながらの個人商店の前を通ると「冷たいお水飲んで行ってください!」「氷もあるから持っていって!」と私設エイドを出していてくれたのは泣けるほど嬉しかった
A8 のエイドもすごい充実していました
笹巻き、みたらし団子、フルーツポンチ… どれも美味しい!!
貴重なエネルギー源でもある笹巻き、みたらし団子はお代わりももらった
ここにもシャワーが設置してあり頭から水を浴びる…
走り歩きの繰り返しですが 上り坂を進んできているので 足をマッサージして しばしの休足
(エイド滞在時間 10分)
■ A8 〜 A9 本道寺地区集会センター 63.3km (ラップ17)
相変わらずの走り歩きを繰り返す
一部 R112 の歩道も走る… いよいよ本格的な上りが始まるか?
8:30/km 前後のペースをキープしていれば 制限時間内にゴールできるのは想定済み
もっと言えば 10:00/km かからなければOKなのである
寒河江川のダムをぐるっと迂回して本道寺地区へ向かう…
ダムの裏側の道のアップダウンがいやらしかった…
ダム湖畔の展望スペースからの景色… 湖面にモヤがかかっていて幻想的(写真撮ってない)
本道寺地区集会センターが見えてきた…
ここを曲がって真っ直ぐでエイドのはず… ん?
別の方向から「こっち〜!! 走ってぇ〜!!」と呼ばれる
あれ?コースこっちのはず…「こっち!!ダッシュ〜!!」…
え?え?え? 本道寺地区集会センターが右後方に遠ざかっていくんですけど…
本道寺地区の街の風景が雰囲気がよく「ぜひ通ってほしい」というコトで直前になってコースが変わったのだとか… 笑
ちょっとの距離延長… ウルトラマラソンなら誤差の範囲…ですね
そんなこんなで A9 に到着… 8:37km/h なら歩き多めの状況では上出来です
エイドでは五目おこわ…
ん? これ前の週のツールドさくらんぼでも食べたぞ… すごい美味しかった
ここでもお代わりで もう1パック… 食欲完全復活… 上り坂でも走り歩きなら問題なく進める
(エイド滞在時間 5分)
■ A9 〜 A10 レストラン花笠 68.9km (ラップ19)
何気に… 今回のウルトラマラソンのコースで上りが一番キツかったのはここ…
エイドを出発するとすぐに始まる 六十里越街道 湯殿山神社への登り石段…
ここ… コースにするか?奥宮さんは鬼か?鬼なのか? 笑
両手で両腿をプッシュ、プッシュ、プッシュ、プッシュ… 完全にパワーウォーク…
今日ってトレイルランニングでしたっけ?
長い石段… 急な石段… 足の疲労 Max… 気を抜いたら後ろに倒れていきそう…
坂の角度がエグすぎて 怖くて後ろを見ることができないくらいの直登具合…
一番 心拍が上がったのはここじゃないだろうか?
無事にR112に復帰し 路側帯や歩道を走り歩きで進む…
路側帯区間では大型車の往来がすごい怖い…
月山湖まで登ってきた…
ありがたいことに 管理センターの敷地内はウルトラマラソン開催にあたり 特別に開放してくいれているようで… ステキな景色を眺めることができた
ここまで来ると… ゴールがいよいよ近づいてきた… という実感が湧いてくる…
月山湖の大噴水(噴射高112mは日本最大)… 週末は 10:00 〜 17:00 の毎時00分に噴き上がる…
現在 16:52 … 8分待っていれば大噴水見れるのか?
ゴールまで 8kmくらいで 残り2時間もあるので 噴水が噴き上がるのを見ても完走は間に合う…
どーする? と友達と相談… も最後の坂への不安もあり 先を急ぐことに…
また走り歩きを繰り返し トンネル2つを抜けたら最終エイド:レストラン花笠に到着
ここでは よもぎ饅頭… 2つ食べる
体調悪くて食べられなかった前半が嘘のように後半になればなるほど食べる量が増えている
もうゴールまで6kmくらいですけど…
エイドのスタッフの方にお礼を伝えラスボス… 弓張平公園までの上り坂(10%)に向けスタート
(エイド滞在時間 5分)
■ A10 〜 Finish 志津温泉 75km (ラップ21)
最後 ゴールの志津温泉まではスタート直後に気持ちよく駆け下りた坂…
今度は当然上り坂になるワケで… 途中 坂の傾斜が10%ある区間があるのも知っている…
もう歩いて進んでもゴールできるタイム的な余裕はある
上り坂で無理して足が疲労で痙攣を起こして立ち往生してはまずい…
ここはラスト5kmも続く上り坂は全歩き… 我ながら潔い決断… と思います
ヒーコラ言いながら弓張平公園までの急な坂を越えればいくらかは坂の傾斜は緩くなる…
その先 余力があれば また走り歩きで進もう… そんな進み方でした
弓張平公園をすぎ 走り:歩き = 3:7 くらいの進み方…
最後 頑張って走ってもいいんですけど… あくまでもマイスタイルを貫く…
もうゴールは確実… タイムも良くないので無理はしない…
そんな感じでゆるゆる進んでいたら 残り1km… 奥宮さんのサインがコース上に貼られたテープに書いてあった…
可愛いサインですね
奥宮さん…こんな可愛いサインを書いても こんなエグいコースを作っちゃう恐ろしい人である 笑
後半足が止まりかけていた友達も一緒… 最後 100mくらい ゆっくりと走ってゴールへ向かう…
先にゴールした友達がゴール前で声援を送ってくれていました
これはゆっくりゴールをした人間の特権ですね 笑
ドヤってますけど… 制限時間の30分前… 11時間28分 でのゴール…
ゴールタイムは平凡でも正直コースは今まで走った100kmのウルトラマラソンにも負けず劣らずキツいコース… それも75kmで100km走るよりもキツく感じるのだから… なんと言いますか… 恐ろしいもんですよ
ゴール後に 奥宮さんと一緒に写真を撮っていただきました…
なんとなく… テッテレ〜!! 大成功!! みたいな感じになってますね
いや〜 やられましたよ… 完全にやっつけられた…
ゴール後 キノコと山菜のお汁… これがまた美味い!!
朝から調子悪かった後半になって体調も見事回復… 何より食べれるようになったのは大きい
やはりウルトラは胃で走る競技… ですね
食べていられたらゆっくりでも前に進むことができる… というのを改めて実感しました
改めて… GPSでのデータ… 高低表はこのとおり…
後半の坂はキツかったのは言うまでもないですけど 個人的には中盤の峠を越えるまでが思ってた以上に動けなかったですね
後から友達と話ししていたら 皆 高温多湿の蒸し暑さにやられて軽い熱中症になりかけてた人が多かったようです
今回は とにかく 前走 柴又100k を脱水症状でリタイアした後の1走ということでタイムは二の次で 時間内完走 … その結果だけが全てでした
暑さへの対応法は体調悪くなったという点を踏まえたら まだまだ課題はありますが… この時期の短めの大会を走るなどして慣れていかないといけないのかもしれませんね
第1回 月山山麓ウルトラマラソン…
地元 山形で第1回の大会を走れたのは幸せなことで… 来年以降の大会も走るなり ボラするなり…何かしらの形で関わっていきたい大会…
今回は こんなキッツい大会に 各地から友達が走りに来てくれたのが本当に嬉しかったです